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Column

Volume. 01 /

 

「人は学ぶために生まれた =Born to Learn 」

当マガジン『 HAWAII LOVERS 』発行人の石丸( J )が、各界のビジネスリーダーと対談。数々の学びを含んだビジネストークを発信していきます。今回は、沖縄で観光プロデューサーとして活躍する株式会社アンカーリングジャパン代表取締役の中村圭一郎さんに、ハワイと沖縄の観光事業での協働の可能性などについて語っていただきました!

 

 

「ハワイと沖縄、どっちも好き!」を増やしたい

「競争」ではなく「協奏」の精神でハワイと沖縄両方の魅力を発信していく

 

J:本日はよろしくお願いいたします。中村さんは僕と同じ関西出身ですが、なぜ沖縄に移住されたのですか?

中村:僕は神戸出身ですが、1995年の阪神淡路大震災で被災し、自宅は全壊全焼。生き埋めという体験をしました。家がなくなったのをきっかけに「生きる場所」について考え、姉の嫁ぎ先でもあった沖縄への移住を決めたのです。

J:辛い体験を越えての沖縄行きだったのですね。僕は共通の友人の紹介で中村さんと沖縄で初めてお会いしました。パワフルな方で、いつか何か一緒に仕事をしたいと思っていたら、偶然イタリアのミラノ万博でも再会し、ご縁を感じました(笑 )。

中村:そうですね。僕らの共通点は「自然を愛するアウトドアマン」であり、「ビジネスマン」であること。観光地として共通点の多い沖縄とハワイについて語り合うことができて光栄です。

 

J:ありがとうございます。中村さんが沖縄で観光事業に携わるようになった経緯を教えてください。

中村:移住当初はホテルでアルバイトをしながら、アウトドアレジャーを満喫していました。98年の夏、沖縄でサンゴ礁の白化現象が発生して話題になったのですが、それを機に僕は自然体験活動やエコツーリズムというものに興味を持つようになりました。2000年からは見聞を広めるため、オーストラリアを中心にアジア、ヨーロッパ、中米など30カ国以上を問。各国のエコツーリズムに関するNPO活動や、現地発着ツアービジネスに着目しながらの旅でした。

J:世界をまわったその経験から吸収したことを生かし、沖縄で形にしたわけですね。

中村:はい。沖縄に戻ってから、那覇市で個人・グループ向けのエコツアーガイドとしての事業を02年に起業しました。これが僕の沖縄での観光事業活動の原点です。

 

J:そして、その後、地域観光プラットフォーム拠点の「アーストリップ」を開設されましたね。こちらは民間初の観光案内所ということで、僕も非常に興味を持っています。

中村:公共運営ではなく、官民やエリアの垣根のない民間観光案内所を作りたかったのです。沖縄でツアーガイドやメディアコーディネーターの仕事をする中で、地域コーディネーターとして観光客と地域の接点・拠点作りを求める声が多く聞かれるようになり、その要望に答えたいと思ったのがきっかけです。開設後は事業の幅を広げ、観光案内所としてだけでなく、さまざまな旅行企画や民間事業コーディネーション、イベント運営事務局管理の役割を担っています。

J:沖縄とハワイは環境が似ていますし、歴史的にも深いつながりがありますね。

中村:そのとおりです。ホノルル市と那覇市は姉妹提携を結んでいますし、ハワイには、元ハワイ州知事のデービッド・イゲさんをはじめ沖縄にルーツを持った「ウチナーンチュ(沖縄の人 )・ハワイアン」も大勢いらっしゃいます。観光地としての素材や魅力、伝統文化のあり方も似ています。アクティビティの楽しみ方はもちろん、例えば離島におけるローカル感満載のオールドタウンの雰囲気や静かな暮らし、といった面でも共通点がたくさんあります。

J:だからこそ、協働して双方の価値を高め合い、また観光地として互いに盛り上げ合う事業ができると思います。

中村:例えば、旅行会社や航空会社と組んで、ハワイと沖縄両方を楽しめるキャンペーンを打ち出すのも良いですね。同じダイビングにしても「ハワイ的楽しみ方」と「沖縄的楽しみ方」両方をユーザーが体験できる機会を作る。

それは「どちらの方がいいか」という比較をするためではなく、両方の良さを見つけ、それぞれのファンを互いに共有し合うような、そして地域同士も良好な関係を築いていけるような、そういうモデルケースをハワイと沖縄で作ってみ

たいと思っています。

 

J:観光地としてはライバルに見られがちな二者ですし、「僕は沖縄派」「私はハワイ派」というようにどちらかを贔屓にしていて、一方は食わず嫌いというケースは多くあると思います。でもそれではもったいないですよね。実際に両方

を体験して両方とも良いということを体感していただきたいです。

中村:「僕の地元はこんなに素晴らしいところです」と、地域愛を競うのはとても良いことだと思うのです。でも、ユーザーには競ってほしくない。両方の良さを知り、楽しんでいただきたいということですね。そのために、受け入れる側の地域からも創意工夫した観光プログラムなどを発信する「着地型体験」を盛り上げていくことも必要です。その際、何か一つ大きな共通テーマを軸にすると良いと思います。

J:例えば、「離島」というテーマはどうでしょう。ハワイはオアフ島を中心に全8島あります。沖縄も本島を中心に、魅力ある個性的な離島がそろっていますね。中村:離島に着目したアイランドホッピングツアーなどをハワイでも沖縄でも体験していただくということですね。素晴らしいと思います。他にも、サンゴ礁などの海洋文化をテーマにする、カヌー文化を比較するなどなど…、挙げるとキリがありません。

J:テーマ次第で幅広いユーザーの心に響くものになりそうですね。

中村:はい。こういった試みは日本人だけでなく、アジアをはじめ、世界の観光客にとっても喜ばれるものになると思います。

 

J:このマガジンのタイトル「 HAWAII LOVERS」には「 ISLANDS JOURNEY」という副題があるように、弊社の理念には、ハワイに限らず世界の島々の魅力を発信していきたいという想いが根底にあります。ともに「島」を盛り上げるためにコラボレーションしていきたいですね。中村さんとアイランド談義をすると時間を忘れて語り合ってしまいます…。今日はこれくらいにしておきましょう(笑)。最後に、HAWAII LOVERS読者に伝えたいことはございますか?

中村:ハワイと沖縄はライバルとも言えますが、アイランドハート(魂 )を持つ者としては「永遠の家族」でもあるのです。「ハワイと沖縄、どっちが好き」ではなく、「ハワイも沖縄もそれぞれ好きです」という言葉を、もっともっと多くの

旅行者から聞けることを願っています。

J:ありがとうございました! 

 

石丸路衛

石丸路衛

Profile : HAWAII LOVERS 創設者&編集長 1971年、大阪生まれ、アメリカ育ち。子供の頃は「アメリカ人の間の子」といじめられる。 35歳には「実はあんたの血の半分は韓国人 やねん」とオカンからまさかのカミングアウト。 FB友達申請「石丸路衛」で検索。

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